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残酷な真実。先生は聞こえなかったのか、審判ロボットの肩を叩く。
「ロボット君、例のものを」
すると審判ロボットは、お腹から黒いネクタイを出した。
『ドーゾ』
「触れてみろ」
あれ、ネクタイが黄緑色に。
「面白いだろ? 昔を思い出すよ。私と同じ虫属性か。異能バトル科はみんなこのネクタイをするんだ」
虫属性のカラーは黄緑色。4歳で診断されたっけ。
「では入学式で会おう。またな、未来の異能師さん」
私は軽くお辞儀を。
「今日はありがとうございました」
フィールドから出ようとした私に、ノイズ先生は声をかけた。
「もっとはしゃいでいいんじゃないか? 合格したんだぞ?」
一体私はどんな顔をしているんだろ。
「そうですね。お疲れ様でした」
私はノイズ先生にもう一度お辞儀をし、さっさと試験会場を出た。
ノイズ先生の視線が背中に刺さった気がする。気のせいだろうけど。
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