33人が本棚に入れています
本棚に追加
「レナは?」
「まだ未定って言うか……」
ゴールドクロウ、ベノムバイパー、ケフェウスを前に、名無しの私はモジモジ。そしてなんとなく誰かの机に腰掛ける。
っていうかここ誰の席だっけ。いつも穂村の席周辺に集まってるけど、その後ろは……。
御霊だった。昨日話しかけた恥ずかしがり屋さん。どこにいるのかと思ったら教室の後ろ。女子嫌い塩対応ボーイ、氷川と一緒だ。
私たちがいるから逃げちゃってるんだよね。今度から私の机に集まろうかな。ところで何を話しているんだろう。
「そのゲームやったことないんだ僕」「え! マジで?」
そっか、ゲームの話か。私の知ってるヤツかな……。
「僕、ババアに男子の遊び禁止されてたからさ」と氷川がぽつり。
なんて親なんだ! クソが! 私は盗み聞きしながら密かにキレる。
「じゃあ初心者パーティ組んでおくからさ、あとでやろうぜ!」
いいヤツだな御霊!
「もう実家出たんだし、これからやりたいようにやりゃいいじゃん」
「そうだそうだ!」
私は思わず割り込んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!