『ジャムぱんの日』など

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『ジャムぱんの日』など

★赤染晶子『じゃむパンの日』2022年、Palmbooks Twitter(X)に教えられた本。パン好きの私としてはタイトルもとても気に入っている。イチゴジャムは苦手だけれど、『ジャムぱん』という字面から思い浮かぶのは、たっぷりバターとイチゴジャムが塗られたコッペぱん。 食に関するエッセイではないのですが、軽快で優しいエッセイで疲れた体に効く。確かにこれは甘くて無敵のジャムぱん。 ☆東直子『レモン石鹸泡立てる』2022年、共和国 タイトル買いした本。タイトルは著者の短歌から採ったそうな。 私は常に自分の体を洗う石鹸を二種類、別の香り、別のメーカーのものを用意しています。石鹸好きだからこそ惹かれたのかもしれない。 石鹸工場の小説ではなく、書評やエッセイを集めた本。紹介されている本がどれも面白そう。『春琴抄』を読み返したくなる。 (レモン石鹸、という商品があったんだなぁ。知らなかった。) ★大崎清夏『目を開けてごらん、離陸するから』2022年リトルモア ファッション雑誌の『FUDGE』に掲載されていて、『読んでみたい』となって購入。読み始めたのが下北沢の本の読める店『fuzkue』で、冒頭でものすごく引き込まれたことを覚えている。『冬はケーキ作りに使うお酒のように街にじゅっと染みこんで、』という一文で呑み込まれた。 ☆ジッド『地の糧』今日出海 訳 2023年新版発行、新潮社 ジッドがそもそも結構好きなのですが(と言ってもそれほど読んでいるわけではないのですが)、何気にこの作品一番好きかもしれない。じわじわくる。面白くてページが止まらないわけではなく、そもそも面白いのかわからないが、というかよくわからないが、それでも読み返したくなる本。 復刻ありがとうございます、ヨルシカありがとうございます。 ★ヘミングウェイ『老人と海』高見浩 訳、新潮社 ヘミングウェイを読んだことがなかったが、『地の糧』と一緒に購入してみた。結果として大正解だった。 結末は予想できたけど、そのことでこの本の面白さが消えるわけじゃない。 私はただひたすらにドキドキしながら読んでいた。 なぜだか小さい頃に見た、金沢の海を思い出した。本当になんでだろう。
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