1人が本棚に入れています
本棚に追加
***
『駄目じゃないの、ビアージョ。こんなことでバレちゃうなんて』
『すいやせん、姐さん。安心してくだせえ、他に誰もいませんでしたし、ちゃんと即始末したんで!』
『次から気をつけなさいよ。……ま、こんなことそうそう起きないとは思うけどね。地球人は馬鹿だから。表向きの姿や言動はコピーできても、記憶はそうそうコピーできない。……記憶喪失だーって言えば、みんな簡単に信じちゃうんですもの』
『そうっすねえ。まあ、この調子でどんどん成り代わっていきやしょ。テスト結果も上々。次は国の総理大臣とか、まあそのあたりで』
『わかってるわ。幹部の皆様も、直に……ね』
日本という国が真実に気づき、本当の意味でパニックになるのはこの半年後のことだった。
最初のコメントを投稿しよう!