ユレル…

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「じゃあね、明日ね」  "コスプレチーム"のみんなと別れて1人で歩く夕暮れの道。  カタカナと専門用語ばっかりの会話、新鮮で楽しかったなぁ…明日本番が終わっちゃったら寂しくなるなぁ。  この先も、ずっと友達でいてくれたら良いな…。 「千尋‼︎」  え、今⁈  どうしよう…センチメンタルモード全開でまともに話せる気がしない。 「待てよ」  孝晴は振り返らない私を追い抜いて、前に回り込んで道を塞いだ。 「…」 「どうした…泣いてんのか?」 「泣いてないよ」 「……怒ってるか?」 「怒ってないよ」  孝晴の髪が夕日でキラキラ不思議な色に光って、まるで魔法にかかったみたいな気持ちになる。  さっきよりももっともっと切なさが増して何だかすごく「あぁ、好きだな…」って、そう思った。 「好きだよ」 …え?  いかんいかん、幻聴が聞こえてしまった…。
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