小さなオルゴール 2

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小さなオルゴール 2

結衣ちゃんはもう直ぐ3歳になる女の子。 何でも興味を持つ女の子。 今日は不思議な箱を見つけて、目を輝かしています。 「ねえママ、この箱不思議だよ。蓋を開けると音楽が聴こえてくるよ。」 「そうだね、不思議だね。この中に結衣ちゃんよりも小さな人が 音楽を聴かせてくれてるのかも知れないね。」 と、ママは結衣ちゃんに夢を与えてくれました。 「この中に、小さな人がいるの?結衣ちゃんよりも小さな人がいるの?!」 と、結衣ちゃんは頭を捻ります。 …どんな人だろう?男の子かな、女の子かな。… 不思議に思う結衣ちゃんは、箱を逆さにして振って見ますが、 誰も出て来きません。 …何で出て来ないんだろう?… 結衣ちゃんに不思議な事がまた増えてしまいました。 「お兄ちゃん、この中に人がいるとママが言うんだけど、 振っても出て来ないの。どうしたら良いの?」 「本当に!! この中に人がいるの?」 と、お兄ちゃんは鼻水を手で擦りながら言います。 「よし、結衣待ってろ。お兄ちゃんがこの箱を分解して、小人を出してやるからな」 と、言って箱を分解しているのですが、上手くいきません。 「可笑しいな、上手くネジが回らない。こんなのは力いっぱい叩けばいいだ!」 と、金槌でオルゴールを叩くお兄ちゃん。 箱は割れてしまいました。 でも、中には誰もいません。 中学生になったばかりのお兄ちゃんは、 人が出て来ないのを見て、ガッカリしています。 「わ〜ん、お兄ちゃんが結衣のオルゴールを壊した!」 結衣ちゃんは、壊された小さなオルゴールを見て泣いています。
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