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一目惚れだった。
彼が歌い、舞う姿は、見ていてとにかく気持ち良かった。
その動きは本能的に見えて、彼の意識を感じさせない。
流れる音に、ただ身を委ねているみたい。
彼が音楽そのもので、感じたままに歌い、飛び回る。
顔をクシャクシャにして笑っていたはずなのに、次の瞬間、唐突に客席に送る視線はドキっとするほど妖艶。
彼が表現するもの、全てに釘付けになる。
台本や振り付けがあるのかもしれないけれど、そうは思えない何かがあった。
彼を見ていると、ワクワクする、ドキドキする。
嬉しい、楽しい、そして幸せ。
いつまでも、いつまでも見つめていたいと思った。
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