幼馴染と執着とクズ

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「戻りました」 最終編集でごった返したデスクの上に 宛名不明な手紙が置いてあった この仕事をしていたら 逆恨みや嫌がらせなど何度か受けた事もあった ので手紙の中身は嫌がらせの類だろうが一応 上司と一緒に確認してらみることに 「何これ」 「今更こんな写真どこから」 上司と共に、取材チームが集まり急遽 特別会議が始まった 「今回取材した記事内容の他にスクープのタレコミが出て来ました」 1ヶ月も前から取材を進めていた 政治家の愛人不倫で目をつけていた高級会員制クラブに、薬物・未成年売○の疑いが出てきました 写真と一緒に同封されていた手紙によると 家出少女を薬物漬けにして、 ウリをしてるようです 「目の焦点が合わないで、そのまま 両手を抱えられながら歩く 少女の写真が入ってました」 「しかも関わってる人たちの中には 政治家、芸能関係幅広くけっこう大掛かりになりそうです」 「それに国籍不明の人物が何人か店内で取引してる写真もあり再度調査が必要のようです」 「不倫どころの話じゃい」 匿名希望からの情報提供だけど、それが真実かどうかは、自分で確かめないと記事にはできない 「半崎(リョウ)は、どうしたい」 入社当時からの教育係で、ここまで厳しく育ててくれた部長、信頼できる上司だ 「もう一度調べたいです、絶対!」 正直、愛人、不倫記事なら3.4番手だったけど、ここに来て特ダネを掴みそうで 断然興味と好奇心が先行している 「俄然やる気出てきたー」って感じです その言葉を聞いた上司は瞬時に頭を切り替えて 指示を出し 「本来記事を載せるとこは、B班の俳優の 隠し子記事を一周早く載せる、最後の調整急げ」 「半崎は、再度調査を許可する、 ただし細かく連絡よこせ、 危ないことはするなよ」 そう言って頭を2回優しく撫でなれる ずーと変わらず、私に、気合を入れるやり方だ 「部長ありがとうございます 任せて下さい良い記事掴みますね」 「A班聞いたでしょ早速取材でるよ」 「その前にリョウさんちょっといいですか」 一番下のカメラマン ハル(男)は パソコンを指差しながら 「あの店女の子募集してます 中に入ってみるのもいいんじゃないすか」 「広告出しての募集だから、やばい方面には 行かないんじゃない 普通のクラブ要員だと思うよ」 「そこから、潜入するのもいいかもね」 同期のイチハ サポート担当で現場に入るのはほとんどないが記事の編集など雑務担当 「そうね、お店の子達の話も聞けそうだし 応募してみるわ」 いままでは、外からの取材が多かったから 中から攻めるのもいいかも 外からだとこれ以上の収穫は、なさそうだし ウェブでの応募の後、その日の午後すぐに面接がしたいと連絡が入った お店のオープン前に面接がしたいという事で、 15時にお店に向かった 店内に入るのは営業中よる明るめで 遠くても顔がはっきり確認できるくらい 店長らしき人の真正面に座り、歳はサバを読み 一通りの面接を行った 思いのほか気に入ってもらえて明日からの出勤となった
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