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こうして俺の人生は、知らぬ間に嵐の中を行く笹舟のようになっていた。
小舟のように沈没はしないが、翻弄しまくられて、7度目の引越しは警視庁刑事部。上司は黒岩捜査一課長だ。
その後、昇進試験に合格した俺は、ノンキャリ最短コースで巡査部長となるのだが。
ロンドンの望月から連絡が来て報告すると、国定と同じ台詞が迷わず返ってきた。
「そりゃ、不幸でしょ。」
「だよな…。」
死神に取り憑かれてしまったのだから。
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