忘れえぬ想い

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会社までの帰り道、美波が呆れ顔を私に向けながら 「でた、桜庭嬢」 「え?」 「最近やたら佐伯の話してるらしくて、同じ部署のメンバー嫌気がさしてるらしい」 「そうなんだ」 「30の女が38の男を”たぁくん”呼びってどうなの?佐伯ってば、どんな顔で返事してるのかしら」 「そんなの2人が良ければ、いいんじゃない?佐伯も喜んでるかもよ?」 少し前を歩いてる桜庭さんに視線をやりながら、美波の発言に返した。 「ま、それもそうね」 「うん」 「綾音にも桜庭みたいな、甘えたな部分があればねぇ」 「悪かったわね、可愛げのない性格でっ」 「そこまでは言ってない」と笑いながら美波と会社の中で別れた。
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