忘れえぬ想い

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自分でもチョロイ女だって思う、あの時は本当に生きた心地がしなくて絶望という2文字しか無く、そこへ急に現れたヒーローみたいだったんだ。 しかも帰り道、学校から少し離れた場所で神代くんに呼び止められ 「はい、どっか隠しといた方が、いいんじゃね?アンタ俺等みたいのと違うんだし」 さっきのタバコとライターを渡された。 「あのっ、ありがとう」 「いーえ、単なる気まぐれだから、気にすんな」 少し笑いながら、そう言って神代くんは友人達の中に戻って行った。 それからは校内で神代くんを発見すると、目が離せなくて観察するかの如く見ていた。 だから神代くんが見た目だけのカッコイイ人じゃなく、中身も凄くカッコイイ人間なんだって事も知っている。 そんな神代くんには、いつも沢山の女子が張り付いていた。 その子達は、私みたいなのとは比べものにならない程、綺麗でお洒落な子達、それでも神代くんの彼女になれる子はいなかった。 噂で聞いた話だけど、神代くんは彼女を作らない主義だとか。 それが何でなのかは、噂話の内容には入ってなかった。
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