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元々、勇気の無い私は、その話も相まって告白なんてできなくて、ここまで拗らせるハメになった。
「…やね?綾音?」
「え、ん?」
「最後の一本、食べない?って聞いたんだけど」
「あ、光月くん食べていいよ」
「そ?」
焼き鳥の盛り合わせの最後の一本を指に持ち、私に向けていた光月くんに頷いた。
神代くんと雪村さんか……。
クールビューティ、そういうアダ名が付いてた雪村さんは、その名の通り美人でクールな人だった。
もし雪村さんが彼女だったら、私なんて太刀打ちできない。
「この後どうするー?」
「名前が出たところで、神代の店行ってみる?」
「えー、Clubって気分じゃなーい」
「そっちじゃなくて、数年前に違う店出したらしいんだよ」
本田くんの情報で、私達は神代くんのお店に行く事になり、私は胸を弾ませながらついて行った。
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