忘れえぬ想い

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「すげぇ良かった」 「桜庭さんのが若くて、いい体してるのに」 「まぁ、…あいつ受け身だし、あんま乱れねぇし。ヤってて手応えねぇつうかさー、相性わりぃのかな?」 「知らないよ、そんなの」 「俺ってさ、下手?」 さっきまでの私の反応を知ってるクセに、私をあんなに乱して善がらせて、下手とか真面目に聞いてきてるんだろうか。 「それは桜庭さんに直接聞けば?」 彼、佐伯 拓馬(さえき たくま)は私の同期で、同じ会社の8個も年下の桜庭 花梨(さくらば かりん)と交際中だ。 佐伯は同期だけど、短大卒の私より2歳年上。 今年38歳になる彼は、桜庭さんに結婚を仄めかされ、少々腰が引けてるらしい。 「なんで結婚なんかしたいかねぇ」 「桜庭さんなら、可愛い奥さんになりそう」 桜庭 花梨、名前だけじゃなく容姿もフワフワ可愛い系女子。 少し舌っ足らずで、守ってあげたくなるタイプの女。
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