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でも確か、神代くんの妹は、私達と同い年の双子の妹しか居ないはず…。
なら、…この女が。
女は、またしても他の”男性客”に話しかけ、楽しそうに笑いながら慣れ慣れしく話をしている。
なんで?
神代くんほどの人が、何でこんな女を…。
女をジッと見ていたら、視線を感じ、その先に目を向けると。
雪村さんが険しい表情で私を見ていた。
「雪村、シグレの夕飯持ってくか?」
「櫻井さんが、お土産持たせてくれたから大丈夫よ」
すると、すかさず”女”が。
「タクマっ、アンナちゃんは”大崎”だってばっ、何回言えば分かるの?」
そう言って、神代くんに近付く。
「シグレだって”雪村”って呼んでんだから、いいだろ」
近付いてきた女の腰に、神代くんが手をまわし、自分に引き寄せた。
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