会いたいけど……君はきっと怒ってるんだろうな

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          2  それからも菱野くんは学校に来るのは四日に一度ほどだったけど、私が話すようになったら、他の子とも少しずつ話すようになり、一学期が終わる頃には、渋面で一人ぽつんと座っていることはなくなった。私はお役御免みたいな感じがして少しだけ、寂しく思った。  教室ではあまり話すことはなくなったけれども、菱野くんは二言三言挨拶程度でも毎日メールしてくれた。そのやりとりの中で、彼が未来へ向けて目標みたいなものを持とうとしているのを感じて、なんだか嬉しかった。しかも弟の佑介くんに勉強を教わったりしているらしい。  私と菱野くんの関係は、それ以上特に親しくなるわけでもなかった。病気のことは泪橋の上で話してくれたあれきりだった。それとなく聞こうとすると嫌がったので、いつしか聞けなくなった。  それでも彼は二学期までは頑張って学校に来ていた。その頃には周囲も受験に向けてピリピリした空気が漂っていた。私自身余裕がなかった。何日か連絡がなくても菱野くんも忙しいのかなと勝手に解釈して連絡しなかった。  なのに試験日前日にふと思い立って、メールしてみた。
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