27歳、先行き真っ暗

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『夏頃、帰れそうだから。姉ちゃんに会いに帰るね』 「うん待ってる。家、狭いけど」 『もう慣れてるよ。じゃあね』 そう言って冬麻の電話は切れるが、我ながらよくできた弟だと思う。 私と冬麻とたった二人だけの家族だからこそ、弟には幸せに不自由なく生活してほしい。 そのためにも次の就職先を見つけて働かなければならない。 改めて自分の置かれている状況に危機感を覚えた。
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