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「このカルボナーラすごく美味しい。心春が作るご飯は全部美味しいな」
「ほんと?よかった」
「こんなに美味しいご飯をいつも作ってもらえて俺は幸せ者だ」
本心として思った気持ちを言っただけだったが、心春はそんなこ言われるとは思っていなかったのか彼女の耳が赤くなった気がした。
いつまでも彼女を見ていて飽きない。
このまま次に心春がどんな表情を見せてくれるのか、どんな風に俺と話してくれるのか気になりずっと彼女を見ていたくなる。
そんなことを考えながら彼女を見つめていると、心春の食事の手があまり進んでいないことに気づいた。
「心春?あまり食事が進んでいないがどうした?」
心春の行動や表情から違和感を感じる。
それが一つの仮定を生み、もしや、と思い彼女の首元に手を当てると想像以上の熱を感じた。
自分の体温より低い俺の手が心地いいと感じたのか心春はその体温を求め、俺の手に擦り寄る。
その無意識な行動に俺の中での触れたい衝動が一気に駆り立てられ、心春に対する執着心が溢れ出そうになった。
そんな支配欲にも似た感情を抑え込み冷静に彼女の顔を覗き込む。
ほんの少しだけ顔が赤くなっており、首元は熱く発熱しているのは確実だった。
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