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話を変えようと何か話題がないかと考えたとき、ふと思い浮かんだのは着替えのことだった。
何も覚えていないが服が着替えられているということは伊織くんが着替えさせてくれたということだ。
(でも待って、そうってことは…私は裸を見られたってこと?!)
「どうした?」
「私の服、着替えさせてくれたのって伊織くんだよね?」
「そうだったそれを話さないといけないんだった」
口元に手を当てながら自分の表情を隠すように私から視線を逸らす伊織くんの耳元が少しだけ赤く染まったような気がした。
照れてるようにも見えて、それが意外な反応すぎて小さく微笑んでしまう。
「汗で身体が冷えそうだったからな、悪いとは思ったんだが着替えさせた」
「そこまでさせちゃって…ごめん」
「いや、俺の方も勝手に見てしまって悪かった」
「ちょっと恥ずかしいけど、私のためにしてくれたことだって分かってるから謝らないでほしいな。ありがとうね」
(あの日ちゃんと見られてもいいような下着を着ててよかった…)
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