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好きになった理由はそれだけじゃない。
契約結婚の妻に対してだとは思うが、第1に考えてくれるその優しさや困った時に助けてくれる所、私に向ける特別甘い視線など挙げればキリがないくらいには伊織くんの良さを知っている。
「心春。準備できたか?」
「うん、お待たせ」
洗面所に顔を出した伊織くんは今日もかっこいい。
筋肉質な身体はガッシリとしていて薄手のジャケットをはおる上からでもその腕の筋肉が分かる。
(腕まくりした部分から見えるあの血管とかえっちいんだよな〜)
なんて思いながら伊織くんの血管の浮き出た腕を見ながら思わずとろんとした表情を浮かべてしまう。
なんてたるんだ顔なんだ、と言われてしまう前に気を引き締め直した。
「伊織くんってジムとか行ってるの?」
「最近は行ってないが、少し前までは行ってた」
「へえやっぱり。だからそんないい身体してるんだね」
「いい身体か?」
(やば⋯今の発言はまた失言かしら?変態だと思われちゃう??)
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