記憶の中の東雲くん

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「ふぅ〜たくさん食べた!お腹いっぱい」 「寧々ちゃん今日もいい飲みっぷりだったね」 「お肉にお酒は最高の組み合わせだからね」 全ての料理を食べ終えた私たちは少しだけその場で休憩する。 たくさん食べすぎたせいかお腹が出た気がした。 明日は少し節制しようと思う。 いつものようにお会計を割り勘し、私たちは焼肉屋さんを出た。 そのまま寧々ちゃんは私の肩に腕を回し2軒目に行こうと誘われる。 ほどよく酔いが回ったのか寧々ちゃんはいつも以上に饒舌だ。 生ビールや焼酎などしっかり飲んでいるにも関わらず、あまり顔色が変わらない所がお酒の強さを表していた。 「心春もちろん2軒目、行くでしょ?」 「もう⋯しかたないな〜」 「そうこなくっちゃ!さぁ行くよー」 私もまた寧々ちゃんの肩に腕を回し2人で夜の深まる飲食街に足を踏み入れる。 2人で歩くだけなのになぜかすごく楽しい。 こうして寧々ちゃんと何軒もハシゴするのが私も意外と好きだった。 次の日起きるのが少ししんどいのもまた醍醐味で、ずっとこの夜が続けばいいのにといつも思う。
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