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ついに4月、私の新生活がスタートする。
入社までの間は東雲くんとメッセージのやり取りをして不安を解消していた。
私が配属される部署はゲームチームなため東雲くんはいない。
周りには頼れる人もいないそんな環境だが、自分の成長も期待できるだろうし、とてもわくわくもしていた。
入社に必要な書類は全て東雲くんが準備し、提出してくれたようで私はほとんど何もしていない。
かなり異例な入社の方法のため私もぽかーんとしながら彼に従うばかりだった。
新入社員の子たちもこの日の入社のようだが、私は中途入社扱いのため入社式の参加などはない。
初日の今日はなんと東雲くんが一緒に配属される部署まで案内してくれるとのことで正直ホッとしていた。
服装に指定はないとのことだったため、カジュアルスーツを準備しバックにはノートパソコンを入れる。
そして長い髪を後ろでひとつに緩くまとめて身だしなみを整えた。
今住む家から東雲ホールディングスの本社は10分ほどでかなり近い。
更にはお気に入りのカフェも近いため私にとっては最高の職場の位置だった。
少し早いが初日に遅刻は避けたいため余裕を持って家を出る。
5センチ程のヒールを履き、外に1歩踏み出した。
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