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乙女ゲームオタクである彼女なら私のような状況のゲームをやったことあるかもしれない。
そう思った私は雛菊ちゃんに何気なく聞いてみる。
「雛菊ちゃんさ、今まで契約結婚系の乙女ゲームとかやったことある?」
「もちろんですよ!そのジャンルが好きなんですか?」
「いや、好きというかその、少し気になって」
「なるほど⋯いいですね。オススメですよ。イケメンとひとつ屋根の下、契約結婚がスタートしていつの間にか想い合う関係になる、王道ですが人気の設定です」
「そ、そうなんだ。雛菊ちゃん的にはありってこと?」
「大ありですよ!実際にあるなら体験してみたいくらいです!」
思ったよりノリノリな雛菊ちゃんに圧倒されるものの、意外といい展開なのでは?と思わせてくれた。
乙女ゲームのような夢のような展開なのであれば、それに身を任せてみるのもいいかもしれない。
私にとってのデメリットは一切ないし、なんならメリットしかないのだから。
そんなことを考えながら再び作業を再開するとお昼から戻ってきた翔くんたちの姿が見えた。
「お先〜心春ちゃんと雛菊もよければお昼行ってきてな」
「うん、ありがとう」
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