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再びノックされたあと扉が開き、スタッフさんがいくつかのメニューを運んできてくれた。
サーモンのカルパッチョ、牛ひき肉のボロネーゼ、マルゲリータなどとてもいい匂いが鼻腔をくすぐる。
さらにはグラスが2つ用意されボトルが同時に運ばれてきた。
どうやらノンアルコールのシャンパンを準備してくれたようだ。
「東雲くんもノンアルコールでよかったの?」
「あぁ」
「アルコールでもよかったのに」
「⋯いや、それはまずいことになる」
「まずいこと?」
(どんなことが起こるのだろう⋯もしかして、ものすごくアルコール弱いとか?)
私たちはシャンパンが注がれたグラスを静かに重ね乾杯をした。
そして彼の目を真っ直ぐ見つめてハッキリと自分の気持ちを伝える。
「東雲くんの提案、受けます」
「⋯⋯よかった。ありがとう受け入れてくれて」
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