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きっと私が気にせずに東雲くんに言えるようにあえて先に気遣ってくれたんだろう。
契約結婚の内容とはいえ、お金のことをお願いするのは言いずらさがあるのは間違いない。
「ちなみにさ、その提案受けてから聞くのも変なんだけど、東雲くんってそんなにお金持ってるの?」
「言ってなかったか?俺はこの会社で専務取締役をしてる」
「ええ??!そうなの?!」
まさかそんな偉い役職に就いているなんて想像もしていなかった。
だから会社に一緒に行った時、皆がお辞儀していたりあんな大きなマンションに住んでいたのか。
「その役職だからこそ会社関係の食事会やパーティーなどに参加してもらうこともあるかもしれない」
「パートナー同伴みたいな感じ?」
「そうだ。結婚するとなると妻としてそういう場に参加してもらうことになるかもしれない。加賀美には苦労をかけてしまうが申し訳ない」
「ううん、そんなことないよ。東雲くんの力になれるならなんでもするよ」
東雲くんの普段の仕事の様子を私は知らないが、役職に就いて仕事を頑張ってるんだと思うとできる限りサポートしたい。
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