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東雲くんにお金、という部分を全面的にサポートしてもらうのであれば私は彼に降りかかる面倒事のサポートを全力でするだけだ。
「ご飯、食べよう」
「うん。いただきまーす!」
手を合わせて運ばれてきたパスタを口に頬張る私を愛おしそうに見つめられ、恥ずかしくなり思わず頬を赤く染める。
年甲斐もなく子供っぽかったかな、と少し反省した。
「加賀美。夫婦になるんだから俺の家に一緒に住むだろ?」
「いいの?」
「当たり前だ。逆に別々に住んでたら不審に思われる。すぐ手配をするから引っ越してくれ」
「分かった。ありがとう」
別の取り皿に東雲くんがカルパッチョを取り分けてくれた。
それをありがとう、と言って受け取る。
私たちはただの同級生で特別めちゃくちゃ仲良しだったわけでもない。
そんな私がこんなにかっこよくて素敵な男性と契約とはいえ結婚できる人生なんて誰が想像しただろうか。
弟や寧々ちゃんに話したら絶対驚かれるだろうな。
それに寧々ちゃんにはどうやって伝えようか悩みどころではある。
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