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飾られた結婚指輪たちの金額は見た事のない0の数が並べられている。
私の結婚指輪に対するイメージはせいぜい1人20万くらいだがもはやここにある結婚指輪たちは桁が違う。
たくさんのダイヤモンドが使用されておりキラキラと眩しい輝きを放っている。
だけどこれを指につけるなんて責任重大すぎて指を切って奪われてしまいそうだ。
「どれがいい?」
「どれがいいって言われても⋯⋯」
伊織くんは大してその金額を気にしていないのか、結婚指輪たちを眺めながら簡単に私に聞いてくる。
これが専務取締役という役職に就いている彼の懐の大きさなのだろうか。
「奥様は指がとてもスラッとしてらっしゃるのでこちらなどはいかがでしょうか?」
販売員さんが私の指に通してくれたのは、真っ直ぐなタイプの指輪で半周に渡ってダイヤモンドがセッティングされたものだ。
キラッキラと輝くダイヤモンドが美しくとても眩しい。
「あの、これだった場合彼がつけるのはどれですか?」
「それですとこちらです」
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