結婚生活の始まり

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婚姻届を提出した次の日。 私は早く起きて朝食の準備をしていた。 というのも、一緒のベッドで寝ると言ったが緊張しすぎてほとんど眠れず早く起きてしまったのも理由だ。 伊織くんはと言うと、とてもお行儀よく身体を真っ直ぐさせ寝相良く眠りについていた。 この調子で過ごしているといつか寝不足で倒れてしまいそうだが、自分で選んだ選択肢のため何も言えない。 伊織くんはどうやら8時半には家を出るようで、私はそれより遅く9時に出る予定だ。 そのため彼に合わせて朝食を作るため少し早く起きた。 家にあったトーストを焼き、冷蔵庫に入っていた卵をスクランブルエッグにさせベーコンを少し焼きお皿に乗せる。 さらに気持ち程度残っていたプチトマトを彩りとして準備し、温かいコーヒーを入れた。 そんな匂いに釣られたのか伊織くんが寝室から出てくる音が聞こえリビングに顔を出す。 少しだけ眠たそうに目を擦りながら歩いてくる姿に、こんな一面もあるんだなと感心した。 ラフなスウェット姿の伊織くんの髪はペタンと下ろされていて、かなり無防備で自然な姿は本来人には見せない姿で、そんなイケメンな彼のこんなレアな姿を見れる私はなんならラッキーなのではとも思う。 「おはよう⋯心春」 「伊織くんおはよう」
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