確認動作を確実にできるようになろう

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確認動作を確実にできるようになろう

 運転の技術的なことは、校内教習のときにみっちりたたき込んでもらい、できていないところは、次の教習のときにはできるようになることを意識して、毎回、臨んでいました。  花谷の場合、右左折のとき、大まわりしてしまうクセがなかなか抜けなくて、ちょっと苦労しました。あとは、確認ですかね。  試験場受験で求められる運転は、実際、路上で求められている運転と違うということは、わりと早いうちから理解したつもりでいたのですが、そこに近づけて行くのが大変でした。  たとえば、絶対に歩行者がいないとわかっていても、右左折のときなどは、横断歩道にも目を光らせなければいけません。  また、進路変更のときの確認は、「ルームミラー→合図→サイドミラー→目視」という手順を確実に実行しなければいけません(一般的には、合図とサイドミラーが逆でもOKみたいですが、こちらのエッセイでは、神奈川の受験に特化しているF校で習った手順をそのまま記載していきます)。  試験場受験では、目視が抜けていると致命傷になるそうなので、ここはしっかり行うように心がけていました。  ところが、花谷の場合、目視に意識が強く向いてしまうあまり、別の問題点が出てきてしまいまして……。  進路変更の際、ハンドルを動かすタイミングは、あくまで目視が済んでからです。にもかかわらず、花谷の場合、目視したときに、ハンドルがその方向に動いてしまうんですよ。そのクセがなかなか抜けず、課題のひとつとなってしまったのです。  さてこの課題、どうやって克服したかといえば、これまた大変、安上がりかつ手軽な方法でやってのけました。教習の帰り道など、電柱を利用して進路変更の手順をクセづけるように練習しました。  電柱が近づいてきたら、心の中で「ミラー・合図・ミラー・目視」と唱えながら、目線を左斜め上にもっていき、右手指をチラッと動かし、そして、今度は目線をサイドに流し、しっかり首を横に振ったあと、いよいよ足を横に動かすという動作です。  実際、車に乗っていなくても、思いついたときにやっているうちに、自然と身についていきました。コースを歩くときも、これを実践していると、けっこう定着してしまいます。  試験日の前日と前々日(5月5日・6日)の試験場教習のときには、この確認の基本動作は確実に実行できるようになっていました。
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