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Ｆ校に申し込んではみたものの……
こんな感じで、花谷の教習所ライフが再スタートしたわけなのですが……。
いや～、これは花谷、見積もりを大きく誤ってしまったかという事態が訪れたのは、「では、満点様プランでお願いします」と告げてまもなくのことでした。
実際に教習の流れを教わる段階になって、「うん？ これって……、もしかすると、私には無理なやつなのでは？」と、そんな疑問がわいてきて胸がざわざわし始めました。「あなた、40歳ぐらいになったらすごく太りそうですね」と、何ら根拠を示すことなく、唐突に予言されたときと同じくらいざわざわしていました。
一瞬、自分がオーダーしたのが「満点様プラン」ではなく、「満腹様プラン」だったのではないかと、目を疑いたくなりましたが、提示されている資料の文字列を確かめると、「満点様プラン」で間違いありません。
受付のお姉さんは、そんな花谷の複雑な胸中など知るよしもなく、教習の流れや注意事項を淡々と説明してくれています。
おとなしく説明を聞いてはいますが、花谷の心の口は忙しなく動いています。
お姉さん、ちょっと待った！
仮免許の技能試験を受けるにあたって、3つのコースを覚えてくださいって、何ですか、その難易度の高いミッションは！！
これといって特徴のない植木と標識ばかりが立ち並ぶ無味乾燥な試験場の道を想像して愕然とする花谷……。
コンビニの角を曲がって、○○さんの家の前を通過してとか、道ってそうやって覚えていくものだと思っていましたが、完全にその概念が打ち砕かれてしまった瞬間でした。
でも、どうやらこのミッション、どうもがいても避けられないようなのです。
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