8-2

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*これから先、性的な表現を含みます。苦手な方は注意してください。 *R18要素あり。背後にご注意ください。  ~~~~~~~~~~~~~~~~  ハジメが余裕なく服を脱ぎ捨てていく。  だが、苦し気に両手で自分の顔を叩くと真面目な表情に戻る。 「すぐる。最初に言うとく。何度も言うが俺はお前が好きなんや。好きだからお前を抱くんや! そこは勘違いすんなよ! お前がオメガだろうとなんだろうと俺はすぐるが好きなんや!」 「ハジメ……うん。僕も……僕もハジメが好き」  嬉しくて涙が溢れた。ハジメの男らしい顔がぼやけて見えないのが残念だ。  ハジメの指が触れる箇所から熱がこもる。僕は自分でも信じられない甘い声をだした。その声に反応するようにハジメの身体からは濃厚なアルファの匂いが漂う。 「っ……濡れてる……」  くちゅんっとハジメの指が尻の間から挿し込まれた。そこは普段は濡れるはずがない場所。だが今は甘い匂いと共にぐっしょりと濡れそぼっている。   ハジメの長い指がゆっくりと中を突き進んでくる。背筋がぞわぞわし腰にクる。ハジメの指が中で動き出した。初めてなのに擦られるだけで腹の奥がきゅんきゅんする。 「んんっ……ぁ……もっと……さわっへ……」  ビクビクと快感が走りもう口も回らない。舌足らずに告げると荒々しくかきまぜられた。  ぐちょぐちょと卑猥な音が部屋に響く。  濃厚なアルファの匂いに思考が奪われ、快感に身をよじらせてひたすら喘ぐしかなくなる。 「ぁっ……気持ちイイ……でも……もっと……足りにゃい」  そう、足りないのだ。指だけでなくもっと奥を。もっと中に挿ってほしいのだ。 「ハジメ……おねが……い……ぁんん」 「ぁああっくそ! ……可愛すぎるやろが!」  ハジメが指を抜くと熱い楔を打ち込んできた。 「――――――――っ!」  最奥まで一気に突かれのけぞる。目の前で火花が弾けたようだ。 「くっ……きつ……っ。すぐる。大丈夫か?」 「は……ぁっ……」  かなりの質量が僕の中にいる。内臓を押し上げられ息が苦しい。  でも苦しいだけではない。欲しかったものが与えられ満足感でいっぱいになった。嬉しい。そう思うと身体は正直に反応しだした。ハジメをおいたてるように僕の中がうねりだしたのだ。 「ぁっ……すぐる。そんなに締め付けるなや……っ」 「え?……わからない。ん……ぁあっ……」  僕は圧迫感を逃すように浅く息をついた。 「ぁ……すげぇ。お前の中。熱くて……」  ハジメが僕で感じてくれてるんだ。ハジメの身体からアルファの匂いが漂う。それに呼応するように更に濃厚な甘ったるい匂いが自分の中から溢れて出来た。 「ぐぅっ。も……だめだっ。動くぞ!」 「んぁ! ぁっ……ぁん……あぁああっ」  ハジメが動く箇所から体中に快感が広がる。怖い。これほどに過ぎる快感は体験したことがない。だがしっかりと腰をハジメに捕まれ逃れることが出来ない。何度達したのかもわからないほどの快感に襲われる。  揺さぶられ、抱きしめられ、体中を吸いつかれた。すぐるの白い肌には無数の赤い跡が咲き誇る。時間の感覚もなく朦朧としたまますぐるはハジメに抱かれ続けたのだ。
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