さだまさし

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さだまさし

 さだまさしさんの楽曲国民投票というのがあった。  それによると、5位 まほろば、14位 檸檬(れもん)、21位 飛梅(とびうめ)。  私は初期のアルバムしか知らないが、3位 飛梅、2位 まほろば、1位 断然、檸檬です。 ✳︎ 『飛梅』  まずは菅原道真さんについておさらい。藤原時平の讒言により大宰府へ左遷されることになった道真さん。出発前に日頃から愛でてきた庭木と別れを惜しんだが、その時に詠んだのが有名なこの歌。 東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅花 主なしとて 春を忘るな 東風が吹いたら芳しい花を咲かせておくれ、梅の木よ。主人が都にいなくても、春を忘れてはならないよ。  その後、道真さんを慕う庭木たちのうち、桜は悲しみのあまり朽ちてしまう。  松と梅は道真さんの後を追って空を飛んだ!  ところが松は途中の摂津国 (飛松岡)で力尽きて、そこに根を下ろす。  いっぽう梅は、道真さんが暮らす大宰府まで辿り着いた。これが飛梅伝説。 ✳︎ 『まほろば』は、さだまさし作詞作曲の楽曲、1979年4月発表のアルバム「夢供養」に収録されている。  歌の舞台は奈良の春日野である。 『万葉集』の磐姫(いわのひめ)皇后の作歌 在管裳 君乎者将待 打靡 吾黒髪尓 霜乃置萬代日 (巻2-87) ありつつも、君をば待たむ、打ち靡(なび)く、わが黒髪に、霜の置くまでに (大意)このままずっと君を待ちましょう 垂らしたままの私の黒髪に霜が置くまでも を、 モチーフに奈良・春日野の風景と男女の心のすれ違いを描いている。  現在でも、さだは頻繁にコンサートで採り上げており、アルバム発表直後 「日本ならではの美、それも古式ゆかしい美をなんとか曲に凝縮できないものかと、この作品以前にも何度もトライをしてきているのだが、初めて『不完全感』の無い曲が出来たと思えた」 と語っていた。  さだが師と仰いでいた詩人でもある宮崎康平が、この曲を賞賛し「自分を超えた」と言ったが、同時に 「聴き手がついてこなくなるからこれ以上難しい曲は書くな」 と忠告している。 ✳︎  ︎ 『檸檬』は、さだまさしが1978年3月25日にリリースしたアルバム『私花集』の収録曲であり、8月10日にリリースしたシングル盤でもある。  シンガーソングライターのさだまさしは、自身が主演・音楽・監督を務めたドキュメンタリー映画「長江」 (1981年公開)の制作で推定35億円の借金を背負うことになった。  映画はヒットしたけど…  しかし現地中国での撮影が難航し、当初の予定より大規模な撮影になったこと、スケジュールの超過、人件費を始めとする制作費の増大などで、受けた融資額と金利を含め、約35億円もの借金を背負うことに。  借金返済がモチベーションに。後にさだは「借金を返すためにも歌手をやめるわけにはいかない」 との思いから、歌手活動を40年もやってこれた理由の1つに負債があったと語っている。借金の完済には30年かかったとのこと。 飛梅 https://youtu.be/3sCnCjyvBEQ まほろば https://youtu.be/IS1LWfKNJGk 檸檬 https://youtu.be/JfXMSToJt9Yhttps://takatokihojo.hatenablog.com/entry/20190603/1559487600 https://blog.goo.ne.jp/y54akio/e/83b3b6e73c03e9f6917b24918796ab7c https://black-pro.jp/geinoujin-shakkin/#geinoujinshakkinEgawa
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