子守歌

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少し暖かくなって過ごしやすい季節になった5月のゴールデンウィーク、部活が休みの日に私は里親の母から聞いた児童養護施設『星の子学園』に足を運んだ。 やはり私を産んだ実の母に会いたいという気持ちがあって、何か手掛かりがないかと思って星の子学園に行くことにした。 星の子学園の玄関を入ると受付があって受付にいた女性職員の方に、私が以前この星の子学園に入園していたことを伝えると園長先生が玄関に来て事務室に案内してくれた。 私は迎えに来てくれた園長先生の顔になんとなく見覚えがあって、たぶん私がこの星の子学園に入園していた頃にもいた方だろうと思った。 私が氏名、生年月日、年齢を伝えると、12年程前までここに私が入園していたことを調べて確認してくれた。 園長先生は、当時の私の写真を見つけて見せてくれた。 写真を見た園長先生が、 「璃彩ちゃんのことは、覚えているわ!」 と言ったので私が、 「園長先生は、私が入園していた当時も星の子学園の園長先生でしたか?」 と聞くと園長先生が、 「その当時、私はここで働いていたけれど、園長ではなくて職員だったのよ!」 と教えてくれた。 私は今日来たのは、実の母のことが知りたくて来たことを園長先生に伝えた。 すると園長先生が、私の実の母について書かれた資料を探し出して、机の上に置いて見せてくれた。 その情報には、実の母の氏名、住所、電話番号といった基本的な個人情報が書かれていた。
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