子守歌

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8月に入り全国高等学校テニス選手権大会インターハイ全国大会が三重県で始まると団体戦では私の高校は準決勝で敗れて、3位決定戦で何とか勝つことができて3位という結果に終わった。 女子シングルスに出場した私は、1つ1つの試合に全力でぶつかって順調に勝ち上がって、女子シングルスで決勝まで駒を進めた。 決勝戦開始前、私は選手控室にいたけれど、いつになくとても緊張していた。 私が目を閉じて落ち着こうとしている時、私は誰かに声をかけられたような感じがした。 ふと目を開けてみると辺りは真っ暗になっていて、青白くぼーっとした光の中から女性の姿が現れた。 その女性というのは、先日実の母の家に行ったときに、遺影に写っていた実の母のようだった。 私が驚きを隠せない状態でいると、 「璃彩、立派に成長してくれて、私は嬉しいよ!  最後の試合、あまり無理しないでね!  悔いが残らないように、璃彩らしく頑張ってね!」 と実の母が、微笑みながら優しく私に言葉をかけてくれた。 私は驚きより嬉しさが込み上げてきて、 「お母さん、私を産んでくれてありがとう!  私はお母さんのこと恨んでないよ!」 と正直な気持ちを伝えた。 すると実の母が、 「璃彩、私はいつも璃彩の傍にいるから安心して…」 と言ったので私は、 「うん、ありがとう!」 と感謝の気持ちを伝えた。 すると実の母の体は白い霧に包まれて姿が見えなくなり、その霧はスーッと消えてしまった。
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