かたつむり

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かたつむり

目玉はどっちで、ツノはどっちなんだ? と、子どもの頃から思ってた。 西 令草さんという方のエッセイを読んでいて、かたつむりを飼っていたと書いてあったのから急に思い出した。 覚書の特権だな。 弟が小学校に入学した、多分今ごろの時期。 田舎の小学校だから1年生は黄色の帽子を被っていた。 ある日、まるで手提げカバンのように帽子の顎紐を腕に掛けてご満悦でご帰宅。 なぜか顎紐のゴムはこれ以上はムリですがな😨😨というほど伸びきっていた。 え…?なに、いれてんの…?😨😨 大人的には嫌な予感しかしない。 学校と自宅間、子どもの足で30-40分。 道すがら目に付いたかたつむりを、片っ端から黄色帽子に摘み取ってきたそうな😨 いや、元、黄色帽子か。 かたつむりの粘液でまだら模様に若干灰色に染まった元黄色帽子に、大中小よりどりみどりのかたつむりが山盛りに入って蠢いていた🐌😱 「ねぇ!これ、飼っていい?!」 ときっと満面の笑みで聞いたことだろう。覚えてはいないが、ヤツなら絶対言う。 クワガタ用の虫かごで、レタスだかキャベツを食んでいるかたつむりの記憶があるから、きっと数匹だけ選んで返してこい!となったのだろう。 全てをいれると、虫かごの中がこれからエスカルゴ料理をする厨房のボウルの如くになる量だった。 かたつむりは嫌いじゃなかったが、流石にあの大量且つぎゅうぎゅう詰めは…若干鳥肌もんだった。 つい最近まであたしが仕事をしていた、某子どもの居場所とやらみたいな状況は、かたつむりたちにもさぞ居心地が悪かっただろう。 元黄色帽子はオカンが一生懸命洗っていたが、マーブル灰色から戻ることはなく、他の1年生に先駆けて彼は西武の青い野球帽で登下校した。 その帽子がエスカルゴ料理の下拵えに使われることは、なかった。と、思う。記憶にないから、多分。 ちなみに。 つい最近、妹の家に数日間お邪魔していた時、もうすぐ五才になる姪っ子と一緒に厚紙と爪楊枝でコマを作って遊んでいたら。 好きな絵をかいていいよー、と色を塗ったり絵を描いて回したらどうなるかの見本を見せながら、自由に描かせていた。 子どもの発想は大気圏を軽々と跳びこえる。あたしはそれらを見るのがたまらなくわくわくする。 しばらくコマを回す方に夢中だった彼女が、 でーんでん むーしむし かーたつむりー🎵 と唄いだした。 手遊びを交えて二人で唄いまくる。 ひとしきり唄って笑ったあと、コマにかたつむりを描き出した。 みなさん、かたつむりってどう描きます? 🐌になりません?横向きに。 彼女は、☺こうでした😲 まさに、コレにツノが二本付いた感じ。 かわいい、●イキンマンみたいな感じ。 まさか、前から見たかたつむりを描くとは…😲 すげー…めっちゃおもしれぇ✨✨ と感動しましたとさ、おしまい。
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