9人が本棚に入れています
本棚に追加
「お腹がへるのは切ないことよ」
以前読んだ小説の主人公の台詞。
わかるー!と思えるときは、比較的元気なとき。
ま、そうかもね。確かにね。とローなテンションの時は、ちょいと落ち気味。
んー、いまはそーでもない気がするー、と感じたら、ダメなとき。
なんも感じないし考えられない時は、ヤバイとき。
以上が経験則に基づいたチェックリストになります。
お客様はいかがでしたか?
食べるって、生きると直結してると思う。マジで。
元気なときは何でも食べれて、しかも美味しいと感じる。そして、お腹減るの早い。
今はこれはちょっと食べたくないかな、なんて思ったらやっぱりね、イマイチなんだよね、いろいろと。
食べなくてもいいや、も充分ダメダメザウルスなんだけど、食べたくない、食べ物見ても気持ち悪い、なんてなったら、悪阻か酷い二日酔いででもない限りヤバイやつ。生きるの拒否り気味だもんね。原理としちゃ。
と、これはあたしの場合。
世の中には、食べることにあまり興味を持てない人もいるそうな。
量もいらない、食べなきゃいけないからたべるけど、味とかよく分からない人とか。
コロナの後遺症で味覚障害や嗅覚障害出た人も本当につらかったと読んだことがある。
砂を食むようだ、と。
友人宅で食事を作って食べるのは楽しいし、美味しい。何作ろうかなー、何食べたい?いい匂いするー💕これ美味しい!やった、じゃあまた今度作ろ!
ひとりでいると、かなり不摂生になる。
食べるものはあるけど、食べる気にならない、とか、自分のために料理をする気になんかならない。
最悪、水を飲むのもなんか億劫になる。
ダメ人間まっしぐら。いや、生きものとして、どうよ?
多分、あたしが限界まで飢えたことがないからなのだろう。こんな体たらくなのは。
タイトルの台詞の背景には、干ばつと大飢饉で、木の皮から草、花の芽まで食い尽くし、小動物を見つけたら捕まえて食べるほどになった庶民の惨状がある。そんな中を母親が病死して父と二人で生き延び、気の強さと聡明さと強い意志に裏付けられた努力でその国初の女性官僚になる主人公が、食うに困った事がないボンボンの落ち込みきった姿に、まず食べなさい!と一喝した後にふわりとこぼした言葉だった。
今年も酷暑らしい。
寒いのはきらいだが、暑すぎるのも考えものだ。
中国では黄河が、あの黄河が干上がって川底が硬い土になっているところがあるそうだ。
50℃を越える気温の中巡礼して、神の国まで行ってしまった人の数の多さよ。
観測史上もっとも遅い梅雨入りと、線状降水帯。
いつ、惨状の最中になってもおかしくないような、地球の悲鳴。
食べたくない、だの飲むの億劫、だの。
何をいっとんじゃ、この戯け。
生きたくても生きれない命とすげ代わる覚悟もなく、おまえはなぜそこにいる?
頑張りたくないのか、頑張れないのか、
それを己に問い出すと、追い詰めてしまうから。
追い詰められると、多分、10:0に振り切ろうという思考回路になりがちだから。
それじゃ、干ばつと洪水と一緒じゃないか。
だから、まず。
飲め。食え。
そして、自分以外の誰か、何かを思い浮かべて
少しでいい、身体を動かせ。
一日一回外に出よう。
どんなに具合が悪くても、
一日一回、ちょっとでも、外に出よう。
自分のために。
それを、ここで、自分以外の誰かに宣言する。
聞いてくれる人はいますか?
あたしの、あなたへの一方的な約束を。
あたしは、今日から、一日一回外に出ることを目標にします。
例えどんなにぼろぼろでも。
例えほんの僅かの時間でも。
願わくば
切ないほどお腹がすくのではなく
満たされる喜びを待って
空腹にならんことを。
あたしが大切に想う人たちが
そうでありますように。
よし!
いってくる!
最初のコメントを投稿しよう!