10人が本棚に入れています
本棚に追加
移動
要所要所で予約時間なんかがあるけれど、それ以外は自由で、細かい予定を決めない旅行でもありました。
公園内の露店でイチゴ飴にむしゃぶりついている蕪人を前に、うまそうだなあ、なんて思いながらコーヒーを飲みつつ、自分はひとまず荷物を預けるためのホテルへの経路を検索。糖質制限者に飴は禁物。
ホテルはユニバーサルスタジオジャパン駅近く。
乗り換えが結構めんどくさい。一番簡単なのが、大阪空港までモノレールで移動して、そこからリムジンバスに乗る経路。
なんだか疑似的に飛行機を使った旅行みたい。
そんなわけで旅客機なんかも眺めつつバスの旅も少し。
楽しかった。
そして、辿り着きました。
バスを降りるなり轟音のフルオーケストラユニバーサルサウンド。
近くに人家があれば苦情になるのは目に見えているけれど、そう言ったものは見当たらない。バス停からホテルまではUSJの入り口の門をくぐって行く。
早速現れる回る回るよ、UNIVERSAL。
映画の冒頭でくるくるしてる地球の実物が、目の前でくるくる。
すげえなあ、ここ。
人々でごった返す町。ユニバーサルシティウォークって言うらしい。
アメリカ風ショップに日本のチェーン店が混在する不思議な場所を歩いてホテルに寄り、荷物を預けると、まだまだ今日は終わらない。
ここは湾岸。
対岸には、「海遊館」という水族館があるのでした。
水族館と聞くと、絶対寄らずにはおれない自分たち。
乗船!
いわゆる、渡し船。
ちなみに、外を向く蕪人の指が不自然に曲がっているのは「ぷしゅー」をしている最中だから。「ぷしゅー」というのは、彼の脳内動画。こうして両手を動かしながら自分で「ぷしゅー」と効果音をつけるので「ぷしゅー」という名が付いた。
これは、空想大型生物と戦闘機が空中で戦っているに違いない。
おそらく現在、小雨交じりの大阪の港湾をバックに、両者の間で大規模な戦闘が繰り広げられているのだ。どういう戦いなのかは聞くとちゃんと教えてくれるけれど、あまりに詳細すぎて、いつもこちらが先に根を上げるのでした。
そんなに詳細な映像が頭の中にあるのならと、実際の動画を作ることを勧めたことがあった。スマホを貸し動画制作アプリの使い方を妻が覚えさせると、彼はしばらく夢中になって布団の上での空中対戦を撮っていたけれど、ちょっと経つとまた「ぷしゅー」に戻ってしまった。
自分に似ず絵が得意なので、絵コンテ描いてみたら、と勧めたこともあった。でも、そういうことには興味がないらしい。
やっぱり「ぷしゅー」が好きらしい。
こいつは一体、どこへ向かっていくのだろう。
多分「ぷしゅー」の分野では、稀有な人材に違いないのだろうが。
最初のコメントを投稿しよう!