東海道新幹線弁当

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東海道新幹線弁当

5月19日(日)早朝。 「ふがあ!」 横で寝ている妻の声で目が覚めたのでした。 「ね!起きて!こんな時間!」 ん? あ、4時40分! 今日は大阪旅行初日。 東京駅発の新幹線が7時すぎ。5時に家を出れば間に合うと思っていたところ、なんともうこんな時間。普段は朝の4時には起きている自分の体内時計が、前日の激務のおかげで狂ったらしい。 しかも、自分自身はまだなにも旅の準備をしていない。 こりゃいかん。 目が開くと寝覚めはいい自分。 逆に寝覚めが悪い小学校四年生になる次男、蕪人は妻に無理やり起こされ、ふらふらしている。自分は彼に構わず、衣類、旅程表、薬、ガイドブックと準備を進めた。蕪人の準備はもうすでに昨日済んでいる。着替えればいいだけだ。 準備ができた。 5時に間に合った。朝食は新幹線の中でだな。 忘れ物は、うん、ない。ないと思う。 妻に車で駅まで送ってもらい、電車に乗り換え、そして2時間後、自分たちはこうして無事、新幹線車内の人となったのでした。 fd759b40-fc65-4f3a-acaa-40be3a6d1d83 蕪人。 起きてそのまま出て来たので寝ぐせ。 というか大体いつも寝ぐせ。 4c3a8b2a-0d7b-4202-815c-e9b856e1a9ae 買ったのは東海道新幹線弁当。 わくわくする外装。 1937466d-ba18-4226-adc2-068d1bb379bb おかずの種類が豊富。 ご飯が少なめの所は糖質制限中の自分にはうれしい。 けれど。 その技術力がすごいまるで紙のように薄いあなご。 あたかも、そこを芯棒にした電線のようなエビフライ。 ちと驚いた。 軽く乗り物酔いしてしまった蕪人は結局、二、三おかずに手を付けただけで殆ど残してしまい、糖質制限中にも関わらず、自分が二人前食べることに。味は可もなく不可もなく。 普段は糖質一日100グラムを目標にやっているけれど、旅行中は一時的にそこは撤廃することにここで決めました。 何せ大阪グルメはこなもん。 なんて思いながら腹も満たされようやく落ち着いていると、ここでふと大変なことに気付いてしまったのでした。 やっぱり慌ただしく行動するのはよくない。 忘れちゃったよ。 遼太郎。
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