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勢いで彰人くんに話しかけて昼休みの約束をして で、今もう昼休みになってしまった 随分早い時に彰人くんが教室を出てくところを見たからもう恐らくついてるんだろう でも屋上には鍵がかかってるはずだしきっと屋上前だよね 屋上前にいても全然来ない もしかして…いや、もしかしなくても中にいるのでは? 一応開けてみるか… ガチャ いやなんで開くのよ と、そんな突っ込みを心の中で入れつつ 「失礼しまーす…」 「よ、よお」 「ごめんな昼まで待たせちまって」 「で、どんな要件だったの?」 「あ、あの…」 「いつも私を虐めから庇おうとしてくれるじゃないですか」 尊敬しているのと緊張が混ざって敬語になってしまう…! 「そのせいで今まで人気者だった浅野くんまで嫌われてる」 「それでも私に優しくしてくれる理由はなんですか…?」 そうだ、私が話しかけるまでして聞きたかったことはこれだったんだ 「なんでっていわれてもなー…」 「野方に憧れてるから…としか言いようがないというか…」 え、は、え!? 「え…?」 浅野くんが、彰人くんが私に憧れるって… そんな憧れる部分無いのに こんな惨めないじめられっ子を!? 私が尊敬する側だよ! 「それってどういう…」 「あー…」 「野方、真剣に聞いてれ」 『俺は唯庵が好きだ…//』 私今下の名前で呼ばれた!? きっと普段からそう思ってたんだろうな じゃあ私も… 「わ、私も彰人くんが好き、です…//」 お互いに動揺しまくり きっと側から見たら変な2人だろうな 「…じゃあ俺ら今日からカレカノだな」 「フフッ…そうですね…!」 やっと、やっとなれた きっと後数週間後には彼も離れていく でも今はこの幸せに浸っていたい この幸せが終わらなければ良いのに
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