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「そこまで強いとは思ってなかったが…」
だが確かにカスミに恋したその時から他に好きな野郎が居るのか、俺の事はどう思っているのか。
そしてお宝を渡したらその心がどう変化するか、それがずっと気になって遺跡を探索していた様な気がする。
それが人の心を読む力を黒い宝石から与えられたのだろう。
俺がそんな気持ちを…恋心を白状した時、カスミとリョウの声が聞こえてきた。
『センヤくん…♡』
『…やっぱり、女の子には敵わないのかな…』
そりゃそうだろう。
野郎より女、そして他の女より誰よりカスミが好きだ。
そしてカスミも同じ気持ちでいてくれる事が何より嬉しい。
だからもう宝石の力は必要ないのだが…。
「このままですと、黒い宝石の力が世界一帯に暴走し取り返しのつかない事態になります。宝石を封印する事を急がなければなりません」
だが遺跡に返すにも敵襲で潰れちまった。
「どこにどうやって封印する?」
その時、発言は控えてたリョウが呟いた。
「『月の神殿』はー?」
「『月の神殿』?」
「悪しき力を祓う聖なる神殿ですか?」
博識のワタルが食い付いた。
「うん!そこなら封印し続けるよう、僕が」
「問題はどう封印するかの方法ですね。僕も引き続き古文書や伝承文学史を調べてみますが、1つ確実に言える事が有ります」
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