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リョウとしても自分が封印し続けなきゃならねーのが俺の命も入ってる事に苦しんでる様だった。
「…見付けます」
その時ワタルが静かに言った。
「誰も犠牲にならずに宝石だけ封印する方法を、ありとあらゆる古文書と伝承文学史を調べて必ず見付けます」
『誰もこれ以上傷付いて欲しくない…』
ワタルの決意の声が聞こえてきて、俺は密かに覚悟を決めた…。
翌日。
俺達4人は月の神殿を目指す冒険の旅を出発する事にした。
月の神殿に辿り着くには、途中大きな街を経由しなけりゃならねー。
その街でワタルは代償の無い封印について調べるらしい。
リョウも泣き腫らしたせいか目が真っ赤だ。
『どうしたのかしら?皆表情が暗い…』
別室で寝てたカスミだけが俺達の様子を見て怪訝に思っている様だった。
だが、カスミを安心させる余裕が俺達には無かった。
そうこうしてる間に街が見えてきた。
街の中は一見平和そうに見える。
暫く歩いて行くと図書館が見えてきた。
「それでは僕は調べてきます。後で宿屋で落ち合いましょう」
ワタルはそう言うと図書館の方に歩いて行った。
3人になった俺達はとりあえず先に宿屋に向かう事にした。
と、その途中。
「オラオラ!もっと金持ってんだろう?全部出しな!」
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