迫られた決断

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迫られた決断

そんな事を思っていると、周りがやけに静かだなと思った。 思えば宝石を手に入れてから誰かしらの声が聞こえていたから、こんな事は久しぶりだった。 「おい」 俺は試しに宝石に声を掛けたが何の返事もねー。 もしかしたら場所が場所だから力が弱まってるのか? そんな事を考えている内に旅の疲れが出たのか、俺は眠りに堕ちていった。 『聞こえますか?迷える子羊よ』 あ? 宝石か? 『違います。私はこの神殿で奉られてる神です。貴方は自分が黒き宝石から得た力を失っているのを気付いてませんね?』 …何だって? じゃあ、何であんたの声は聞こえんだ? 『神は全てにおいて万能です。それよりも貴方に知らせたい事が2点有り、急ぎお伝えに参りました』 ? 『先ず1点目。貴方は死ぬ事を強く恐れていますね?このままでは、例え儀式で亡くなっても宝石が封印出来ない可能性があります』 …?! でもよ、そしたらカスミ達は…この世界はどうなるんだよ? 『そこです。私が貴方に伝えたいのは。宝石を封印する、持ち続ける以外に『壊す』という選択が有ります』 !! で、でもよ、床に叩き付けてもヒビ1つ入らねえんだぜ? それに宝石が壊れたとして、周りにどんな影響があるんだ? それにワタルが代償無しで宝石だけどうにかする方法は見つからなかったって言ってたぞ?
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