迫られた決断

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「帰って来たか。さあ、封印の儀式の続きだ」 俺は短剣を取り上げられ、ワタルとリョウと、そしてカスミと同じ様に神官達に取り押さえられていた。 俺達は全員、両腕を後ろ手に掴まれている。 神官長が黒い宝石を手に、優雅な足取りで先ずはリョウの目の前に行った。 「リョウ神父。今度こそ封印の儀式を完了したら先程の無礼な行いは許しましょう」 「ヤダよう!僕には出来ない…イタッ?!」 パシーン!と乾いた音を立ててリョウは神官長に引っ叩かれた。 それを目の当たりにしたワタルが魔法の詠唱を始めるが、リョウと同じ様に神官長に引っ叩かれ、詠唱を中断してしまう。 「うっ…!」 「そう何度も同じ手が通用すると思うな」 「止めろ!あんたの言う通りにするから、コイツらには手を出すなっ!」 「解ってくれた様だな。それでは私自らが直々に2人纏めて宝石と封印してやろう。後の2人は、そこでじっくりと見てるがいい」 俺は後ろから神官達に蹴り飛ばされて魔法陣の上に倒れる様に激突した。 「ぐっ…?!」 カスミも取り押さえられたまま、コッチへ連れて来られる。 「タモツー…ッ!!カスミちゃん…っ!!」 「センヤくん…っ!!カスミさん…っ!!」 リョウとワタルは何とか振り解こうとしてる様だが2人共神官に殴られ、無理矢理力でねじ伏せられた。
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