黒き輝きの誘い

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「それは構いませんが、リョウ神父がどうなされるかですね」 「暇してる様だったら連れて行ってやってくれ。じゃあ、俺も寝る」 「お休みなさい、センヤくん」 そう言われて寝室に入ろうとした時。 『センヤくんの見つけた宝ってまさか…』 再度ワタルの声が聞こえてきた。 「あ?ワタル、何か言ったか?」 「?いいえ、僕は何も言ってませんよ?」 ワタルが嘘をついてる様には見えねー。 「そう、か…。なら、良いんだ。じゃあな」 「あ、はい…」 どこか釈然としない思いはあったが、疲れていた俺はそれ以上ワタルと言葉を交わさずに寝室に入った。 3つ在る内のベッドの1つではリョウが大の字になって寝てる。 俺も空いてるベッドに横になった。 そして懐から遺跡で手に入れた宝石を取り出す。 ワタルが、あの遺跡には不思議な宝石があると、言っていたが…。 「…まさかな」 宝石なんざ遺跡には五万と在る。 再び懐にしまおうとした時、宝石が妖しく光った気がした…。 翌日になっても俺は昨夜感じた違和感を払拭出来なかった。 それどころか、城下町の様子が穏やかじゃねー。 カスミの屋敷に向かって歩いていると。 「その金を寄越せ!」 「おお…それは娘がくれた大切なお金じゃ…」 老人から金を掻っ払う盗人や。
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