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「俺はね、次また会いたいと思う子に奢るのは当然と思うタイプ」
目の中の星が閉ざされると、鼻の頭にキスが落ちた。再度目を開けた彼は、欲へと誘う笑みを浮かべていた。
「だから、にーなは黙って奢られてなよ」
「で、でも……私ばっかり、」
「なあ、前に完結したっしょ?その話」
響先輩の声にお砂糖がまぶされた。
一緒にいたい人は自分が決める、と、告げられたあの夜が再生される。繋がりを見つけるのは容易いけれど、結ばれると思っていなくて。移動し続ける点Pが、自ら答えをアピールしたかのよう。
「これ以上蒸し返すならこのまま挿れるけど……良い?」
ふやけたそこへ沿わせるように腰をグラインドされ、意識がそちらへ向かう。
「……そうは言われても、気に……っあ!」
「挿れるって、言ったろ?」
「や、め……抜い……っ!」
「我儘が多いね、にーなは」
泡を払われると、簡単に素肌が見つかる。隠された桃色が摘まれると、背筋に電流が走った。
そうして唇、喉、鎖骨、胸へとキスは落ちる。余熱を孕んだ身体は快楽を連れてくるのが簡単で、反論は喘ぎ声が消して、ひとつも言わせてくれず、気まぐれに私を可愛がった。
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