4月⑬

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「そうだ。末永、金沢にも今朝話したけど、紗季も入れて今度4人で飯でも行こうぜ。」 「いいですね。ぜひ。」 「お前も食いたいもの考えとけよ。」 「はい。わかりました。」 「詳しいことは金沢通すからよろしくな。」 「了解です。」 「じゃあな」と、手を上げて矢野さんもデスクへと戻って行く。 あたしもそろそろ戻らないといけないけど、郁哉はこの後どうするのだろう。 「郁哉、あたし席に戻るけど、郁哉はどうするの?帰る?」 「あーうん。家に顔出してから樹理亜さんの家行こうと思ってるけど。」 「なんなら、あたしのアパートで待っててくれてもいいし。待ってるなら鍵渡すよ?」 「じゃあ、俺家に荷物置いて着替えたら樹理亜さんのアパート行って待ってる。」 「うん。」 帰ったら郁哉が部屋にいる光景を想像したら、なんだか嬉しくなって自然と顔が緩む。 「おかえり」ってあの笑顔で出迎えてくれたら抱き付いちゃうかも。 仕事の疲れも全部忘れちゃう。 とか、いろんなこと考えていたらそれが顔に出ていたのか、アパートの鍵を渡す時、郁哉に笑われてしまった。
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