4月⑯

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「…いいよ。郁哉の好きにして?」 それで郁哉が満足するなら応えてあげたい。 郁哉にならどうされても構わない。 「…じゃあ、お言葉に甘えて。」 そう言って郁哉はあたしを抱き抱え、ベッドまで行きそこへ沈めた。 直後、あたしの上に覆い被さり、唇を塞ぐ。 「…ん…っ」 唇が重なったとかと思えば、あっという間に口内に郁哉の舌が入ってきてを動き回る。 手は性急に着衣を捲し上げ、ブラのホックも手際良く外して膨らみを揉みしだく。 いつもあたしを気遣いながら優しく進めるのに、今日は完全に自分のペースで進めていくから最初は戸惑ったけど、でもそれは本当に最初だけ。 「樹理亜」と呼び捨てで何度も囁きながら、取り憑かれたみたいに夢中で欲するその姿にあたしも欲情して身体中が熱くなり、郁哉を求めていた。 郁哉も本能のまま求めてくるから、いつもみたいな甘さなんてほとんどなく、繋がるまで早かった。 あたしはそれを受け入れ、何度も快楽に浸りながら身体を重ねた。
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