4月②

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30分ほど経った頃。 常盤くんが応接室の方から歩いて戻って来る。 そして、あたしのカウンターの前に再びやって来た。 「常盤くんお疲れ様。」 「おー。」 「手応えありそう?」 「んー…どうだろうな。」 「常盤くんなら大丈夫だよきっと。」 「だといいけどなー。」 おどけて笑う常盤くんを見る限り、やっぱり余裕がある。 その様子だと手応えあったんじゃないだろうか。 「そだ。金沢、久々に会ったしさ、飲み会でもやらん?俺らのクラスの奴ら何人か誘ってさ。」 「飲み会…、」 なんでまた急に? 常盤くんならあたしなんか誘わなくても、飲みに行くメンバー他にもいるはずなのに。 そもそも、あたしあまり飲めるタイプじゃないし。 「連絡先教えてくんね?飲み会の連絡もしたいし。」 「え…、あ、うん…。いいけど…。」 まだ飲み会行くなんて言ってないし、あたしは常盤くんと連絡取る用事もないけど…。 既に常盤くんは片手にスマホを持って待っている。 あまり乗り気じゃなかったけど、あたしはデスクの隅に置いていたスマホを手に取り、QRコードを表示させて常盤くんのスマホで読み取りしてもらった。 「確か金沢って、小澤とか安西とかと仲良かったよな?」 「そう。」 「小澤と安西の連絡先は知ってるから、声掛けとく。」 「…わかった。」 「詳しいこと決まったら連絡するわ。」 「うん。」 「じゃ、また」と、言って常盤くんは上機嫌で校舎を後にした。
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