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「前も言ったけど…、あたしは郁哉しか見えてないよ？」
「ホントに？」
「ホントに。」
「今も、これからも、ずっとあたしは郁哉のものだから。」
「…うん…。」
「だから、あたしを…今よりもっと郁哉でいっぱいにして？」
こんな言葉でしか伝えられないけど、心も身体もあたしは郁哉だけのものだし、郁哉もあたしだけのものであって欲しい。
あたしを引き剥がした郁哉は、返事をする代わりに頬に触れ唇を塞いだ。
「ん…っ、」
あっという間に口内に侵入した郁哉の舌は、粘着質な音を立てて這い回る。
それだけでもう、頭が真っ白になっていく。
「この先俺から逃げられなくなっても知らないからね？」
口付けの合間に耳元で囁かれ、あたしはそれに応えるように郁哉の首に腕を回して郁哉の全部を受け入れた。
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