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郁哉はお母さんのことを気にしなくていいと言うけれど、気にならないわけがない。
郁哉に紹介されて挨拶した時、4歳年上のしかも自動車学校で出会った彼女だと知って、お母さんは随分驚いていた。
あたしとの交際自体は認めてもらえてるけど、実際のところあたしのことをどう思っているかは分からない。
夜勤終わりで疲れて帰って来たら、息子の彼女が家に居たとかなると、あまりいい気分がしないんじゃないだろうか。
…なんて、郁哉に言ったら「気にしすぎ」って言われるだろうから、郁哉には絶対言わないけど。
「朝メシ、食べよっか。昨日買った食パンあるし、ウインナーとスクランブルエッグくらいなら用意できるから。」
「うん。」
郁哉はあたしのおでこにチュッと、口付けをした後、ベッドから出た。
あたしも後を追うようにベッドから出て、ダイニングルームへと向かった。
昨夜と同じで自分が朝食を準備するからと言われ、あたしは言われた通り郁哉が出してくれる朝食を待ち、トーストと一緒にスクランブルエッグと焼いたウインナー、野菜サラダをご馳走になった。
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