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部屋に入ってから着替えを済ませ、紅茶を淹れて一息ついた時。
常盤くんに返信をしていないことを思い出した。
バッグに手を伸ばし、スマホを取り出して着信やメッセージの有無を確認するものの、昨夜の着信の後から常盤くんからの着信もメッセージもきていなかった。
あたしからの連絡を待つことにしたのか、それとも遠慮したのか。
いずれにせよ、常盤くんにちゃんと連絡をしないと申し訳ない。
あたしは常盤くんとのメッセージ画面を開き、返信を作成した。
【おはよう。電話出られなくてごめんね】
【土曜日、オッケーだよ】
2通続けてメッセージを送ると、ちょうど常盤くんの手元にスマホがあのか、すぐに既読が付く。
その直後、メッセージ画面が着信画面に変わり、“常盤流星”の文字が表示された。
昨夜は郁哉がいた手前、電話には出なかったけど、今日のはさすがにシカトできない。
あたしは通話ボタンをタップして「もしもし」と、スマホを耳に当てた。
『あ、金沢?常盤だけど。ごめんな。昨夜から何回も。』
「ううん。こっちこそ昨夜出られなくてごめんね。返信も遅くなっちゃって。」
『いやいや。つか、今話してても平気?』
「うん。大丈夫。」
『再来週の土曜のことなんだけど。』
「あー、うん。」
『ボウリングでいい?』
「全然いいよ。」
『マジ?よかった〜』
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